SISIFILLE10周年記念スペシャルインタビュー前編

肌にも心にも、心地いいものを選ぶことは、自分を大切にすることにつながっていく。SISIFILLEのものづくりにはそんな願いが込められています。ブランド誕生から10年という節目に、今改めて考えたい「自分を大切にする」ということ。
そこで、植物療法をベースとしたデリケートゾーン&ボディパーツケアブランド「INTIME ORGANIQUE(アンティームオーガニック)」や、日本初の「植物バイオメソドロジー」ブランド「Waphyto(ワフィト)」を立ち上げ、多くの女性たちを導いてきた、日本におけるフェムケアの第一人者、森田敦子さんに、SISIFILLEとの出会い や共感、デリケートゾーンケアの大切さについて、お話を伺いました。
関わるすべての人たちが幸せであるように。
「三方良し」の考えに惹かれたSISIFILLEとの出会い
SISIFILLEとの最初の出会いは、2017年。私の著書「潤うからだ」(ワニブックス)の出版記念パーティーで、オーガニックコットンの生理用ナプキン「ピリオドパッド」を紹介したことが、始まりでした。
印象的だったのは、まず肌に触れたときの心地よさ。当時、オーガニックコットンの布ナプキンは徐々に広まりつつありましたが、SISIFILLEのように、通常のナプキンの形状で日本国内で手に入る製品はまだ限られていたように思います。包装の扱いやすさや吸水性の安心感など、日常の中で自然に寄り添う仕様にも惹かれました。

私は長年デリケートゾーンケアの大切さについて伝えてきましたが、生理用品の選択は、女性の体にとってとても重要なこと。そこで2022年に伊勢丹新宿店で開催した、親と子を対象としたフェムテックイベントでも、「ピリオドパッド」をセレクトさせてもらいました。

私が何より惹かれるのは、SISIFILLEの背景にある誠実なストーリーです。原料がどのように育てられ、どのようなプロセスを経て私たちの手元に届くのか、そこに関わるすべての人たちが幸せであるように「三方良し」の考え方が根付いている。そうしたものづくりの姿勢は、フェムテック領域においてもとても重要だと感じます。
ただ肌に優しいだけじゃない。
女性の課題に向き合った「ピリオドパッド」
オーガニックコットンの生理用品が、なんとなく浸透してきた今も、どんな良さがあるのか、きちんと理解している人はまだ多くないのではないでしょうか。例えば、コットンの構造や性質は、女性の腟周りに適していると感じます。多孔質であることから汗や湿気を素早く吸収し、肌の保湿力を保ちながらも蒸れにくい。SISIFILLEの「ピリオドパッド」の場合、表面の織りが整っていて、肌触りがとても滑らか。それによって摩擦による刺激やアレルギーを引き起こしにくいのもポイントですよね。

さらに、ノンポリマーであることも大きな特徴かと思います。一般的なナプキンに使用されている高分子吸収体(高吸水性ポリマー)は、高い吸収力を持つ反面、水分を吸収すると冷たくなる性質を持っています。長時間使用していると、体の冷えにつながってしまうという可能性もありますし、特にナプキンの当たる仙骨のあたりが冷えると、腟まわり全体の血流や粘液の分泌に影響が出てしまうこともあるんです。SISIFILLEの「ピリオドパッド」は、石油由来の高分子吸収体ではなく、冷えを引き起こさない植物由来のパルプを使用しています。ただ柔らかい、肌にやさしいというだけでなく、女性のデリケートな課題に向き合い、ちゃんと答えを出してくれるプロダクトだと感じます。
人生を変えた植物療法とセクソロジー。
デリケートゾーンケアの大切さを、一生の視点から見つめる
私は、客室乗務員としてバリバリ働いていた20代の頃に大病を患い、仕事も結婚も子どもも当時夢見てたことは全部諦めました。あらゆる治療を試す中で出合ったのが、植物療法(フィトテラピー)。藁にもすがる思いで本場フランスに渡り、国立パリ13大学で植物薬理学を学びました。フランスでは女性の健康課題に植物療法を取り入れるフェムケアの考え方が定着していて、「性科学(セクソロジー)」について学べたことも、人生を大きく変えました。

植物の力を借りながら、徐々に健康を取り戻した私は、42歳と48歳で自然妊娠。そんな自身の経験があって、「女性にとって本当に必要なケアを伝えていきたい」と強く思うようになりました。
そこで2013年に立ち上げたのが、ボディ&デリケートゾーンケアブランド「アンティームオーガニック」です。フェムケアというと、妊娠や出産のときだけに必要なもの、と思われている方がまだまだ多いですよね。でも実際は、生理が始まったときから閉経を迎えるまで、そしてその後の人生にまで深くつながっていく。女性の生きている時間すべてに関わってくるのが、デリケートゾーンのケアです。
ところが最初は、デリケートゾーンというだけで「恥ずかしい」とか「はしたない」などと叩かれ、全く理解を得られませんでした。日本では、セックスで痛い思いをしたことがあったり、トラウマを抱えていたりする女性も少なくありません。そんな経験があると余計に抵抗感を持ってしまいます。
でも、実際のところ生理やセックス、年齢による体の変化について、悩んでいない女性などいないはず。だからまずは、一人ひとりに、デリケートゾーンケアがそうした悩みにどう関係しているのか、その大切さを伝えていきました。すると、中には涙を流す人も。フェムケアは、誰かのためでも、社会のルールのためでもない。自分自身をやさしく抱きしめるような行為なのだと、私は思っています。
森田 敦子(モリタ アツコ) / 植物療法士
日本における植物療法の第一人者。客室乗務員時代にダストアレルギー気管支喘息を発病したことをきっかけに植物療法と出合い、渡仏。フランス国立パリ13大学で植物薬理学を本格的に学び、帰国後、植物療法に基づいた知見を社会に提供するため、デリケートゾーンパーツケアブランド「アンティーム オーガニック」の処方・開発や、「ルボア フィトテラピースクール」を主宰。2020年、女性の一生をサポートするためのトータルライフケアブランド「Waphyto」を立ち上げる。植物療法の普及に努める傍ら、人生100年時代を見据え、産前産後や介護の現場を通じて女性の健康をトータルにサポートする可能性を追求している。
Text&Edit : Renna Hata @funnyfacerenna



