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めぐる素材、めぐるやわらかさ ーSISIFILLE × OverLab 生理用ナプキンポーチ「Cycle with me」ができるまでー 前編

10周年を迎えたSISIFILLEが、この秋に出会ったのは、韓国のアップサイクルブランド「OverLab(オーバーラボ)」。廃棄されてしまう素材に新しい命を吹き込む彼らとともに、生理用ナプキンを入れるための特別なポーチをつくりました。
パラグライダーの生地を使って作ったポーチに刻まれた言葉は「Cycle with me」──めぐりゆく日々を、ともにやさしく循環していこうという想いを込めて。
“やわらかさ”と“循環”という共通の価値観から生まれた、このコラボレーションの背景を、OverLab代表のパク・ジョンシルさんと、SISIFILLEのマミ・ナツキが語りました。

 

 

 

―「この先、超える」という意味の「Over」と、「新しいものが生まれる場所」の「Lab」という言葉を組み合わせて、「OverLab」と名付けました(ジョンシル)

SISIFILLEマミ・ナツキ×OverLabジョンシル_テレビ通話(写真左上から時計回り、OverLabパクさん、SISIFILLEマミ、SISIFILLEナツキ)

ナツキ:
今回、SISIFILLEの10周年記念にあたってのコラボレーションでご一緒させていただき、ありがとうございます!

ジョンシル:
韓国のアップサイクルブランド、OverLabのディレクターパク ジョンシルです。寿命を迎えたレジャースポーツ用の装備を使って、サコッシュや財布、バッグなどのアイテムを作っています。よろしくお願いいたします。

ナツキ:
SISIFILLEを使ってくださっている方々の中には、OverLabさんを知らない方もいらっしゃると思うので、どんなブランドなのかをみなさんに知ってもらうためにお話を伺えればと思います。まずは、ブランド立ち上げのきっかけを伺ってもよろしいですか?

ジョンシル:
以前はファッションブランドで服を作る仕事をしていました。ころころ変わるトレンドに合わせて服を作ったり、余った素材は捨てたり、「環境に良くないことしているんじゃないか」と疑問を感じることがあって。その頃、偶然パラグライダーを販売する機会があったんです。パラグライダーは、まだまだ使えるものでも万が一に備えた安全上の理由から、短期間での使用ですぐに捨てられてしまっていることを知りました。“大量生産・大量消費”というファッション業界の問題をどうにか解決できないかと考えていたところだったので、捨てられてしまうパラグライダーの素材を使ってアイテムを作ることで、アップサイクルするものづくりができないかと、思いついたんです。
「この先、超える」という意味の「Over」と、「新しいものが生まれる場所」である「Laboratory」の「Lab」という言葉を組み合わせて、「OverLab」と名付けてブランドをスタートしました。

(写真:OverLab最初のアイテムでもあるサコッシュ)

(写真:パラグライダーからパーツを切り取って行って、小さくなっていく生地からも小さなアイテムのパーツを取って、なるべくゴミが出ないよう、サイズ展開を増やした)

 

―”環境に優しいブランドでありつづける”ことが、1番大切なことだと思っています(ジョンシル)

マミ:
今はパラグライダー以外に、キャンプ用のテントやヨットの帆、ダイビングスーツなどの素材も使われていらっしゃいますよね。パラグライダーの素材をきっかけにアップサイクルのブランドをはじめられて、他の素材に広げていくことは、ブランドを始めた時から考えていらっしゃったのですか?

ジョンシル:
はじまりはパラグライダーでしたが、「廃棄されてしまう素材を活かす」というのがOverLabのやり方です。私自身、元々アウトドアやレジャースポーツが好きだったので調べてみたら、パラグライダーに限らず、他のスポーツで使われるギアやウェアも同じように、本来の用途として使える期間が短いために、廃棄されていることを知りました。軽くて薄い素材、分厚くて丈夫な素材、さまざまな素材をつかうことで、トレンドに関わらず、多くの方にブランドをずっと好きでいてもらえることにつながっていると思います。デザインでも、”長く使ってもらうこと”を一番考えています。シンプルなものはトレンドに流されずに長く使えるから、必要のないディテールは取り入れない。パーツや形、アイテムの持つひとつひとつの要素に理由があります。そうやって削ぎ落としていって洗練されていることこそが、OverLabのデザインの特徴だと思っています。

(写真:OverLabでは様々なレジャースポーツで廃棄される素材をアップサイクルしたものづくりをしている)

ジョンシル:
これまで”環境にいい”を謳うブランドが新しくできてはなくなっていくのを、何度も見てきました。でも、環境をよくするって数年でできることではありません。少しずつ、着実に取り組んでいかなければいけないのに、1年、2年で、すぐにブランドがなくなってしまったら何も変わらない。だからこそ、”環境に優しいブランドでありつづける”ことが、1番大切なことだと思っています。長く続いていくなかで、OverLabを通してたくさんの人に環境問題について知って、ひとりひとりに何ができるのか、考えてもらえたら嬉しいです。


―SISIFILLEとOverLab、考え方が共通する部分がいくつもあって、一緒にものづくりをしたいなと思いました(ジョンシル)

ナツキ:
今回、私たちから一緒に何かできないかとお声がけして、実現できることになったときはすごく嬉しかったです!お声がけした時の第一印象、SISIFILLEをどんな風に思ってくださったのでしょうか?

ジョンシル:
最初にお話をいただいた時は、日本のブランドと聞いて、言葉の壁も距離もあるし、難しいかもしれないと、正直思いました。でも、SISIFILLEさんのWEBサイトを見て、ブランドの世界観がすごく魅力的で。本当に「やさしい」ものづくりをしているんだと伝わってきました。たくさんのブランドが「環境にやさしい」とか、「人にやさしい」と言っているけれど、実際につくるアイテムや世界観からはそれが感じられないものも多いです。ただ売り上げを上げるためにそういう言葉を使っているブランドも多い中で、SISIFILLEさんの取り組みを知って、本当に環境に配慮したブランドなんだと思いました。環境のことを考えて、自然なアイテムを作ること。トレンドに合わせた凝ったデザインを取り入れるのではなく、長く愛されるものづくりをすること。私たちOverLabと考え方が共通する部分がいくつもあって、一緒にものづくりをしたいなと思いました。

 

 

■ パク ジョンシル/ OverLabディレクター/デザイナー
ファッション業界で大量生産・大量消費の仕組みに疑問を抱いた経験をきっかけに、寿命の短いスポーツギアの素材と向き合い、新たな役割を与えるアップサイクルブランド「OverLab」を設立。軽さや耐久性といった素材そのものの個性と可能性を活かしながら、素材の命を延ばし、新しいライフスタイルを提案している。

 

■ 道端 真美(ミチバタ マミ)/ SISIFILLE MD/WEB
美術大学を卒業後、設計会社に勤務。退職後、バックパッカーとして世界26カ国を周遊、その後カナダで暮らす。オーガニックコットンを通じた嘘のないものづくりに感銘を受け、2018年(株)パノコトレーディングに入社。1年間のニュージーランドからのリモート勤務を経て、現在は国内でSISIFILLEの企画・生産管理およびWEBサイト運営を担当。

■ 森田 菜月(モリタ ナツキ)/ SISIFILLE 営業/プレス
大学で環境デザインを専攻。卒業後、大手百貨店に入社し法人営業やECサイト運営を経験。学生時代から興味があった環境や人権問題に取り組みたいという想いから、2024年パノコトレーディングに入社。シシフィーユの企画営業、SNSやプレス業務をはじめとした外部とのコミュニケーションを担当。

 

 

Text&Edit : Mami Michibata

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