アメリカに暮らすブランドコミュニケーターcumi(クミ)、ニュージーランドを拠点にしている企画担当のMami(マミ)、日本で営業を担当するNatsuki(ナツキ)の3人が本音で語るシシフィーユ座談会。アンダーウエアをテーマに、それぞれ一押しのアイテムや製品企画の裏側について語りました。
(写真)左上から時計回りに、マミ、ナツキ、クミ
cumi:今日はスタッフ3人による初めての座談会ですね!まずは、簡単な自己紹介からはじめましょうか。
Mami:私はシシフィーユ(以下SISI)のアンダーウエアシリーズの立ち上げから製品企画に携わっていて、入社して6年目になります。今はニュージーランドに住んでいて、リモートでオンラインストアの運営も担当しています。
Natsuki:私は今年1月に入社して、もうすぐ11ヶ月になります。SISIの営業を担当していて、SISIの製品を取り扱ってくださっている先様とのやりとりのほか、日本各地でのポップアップイベントで店頭に立って直接お客様に商品を紹介させていただいたりもしています。
cumi:私は2015年にSISIの立ち上げを担当して、今はサンフランシスコベイエリアに暮らしながら主にコンテンツ制作やイベント企画などをしています。
そんな3拠点でSISIを動かしているわけですが、今回は、改めて私たち3人でSISIのアンダーウェアについて話したいと思います。下着って、体型や好みによって選ぶものがはっきりと分かれるから、みんなで企画する時もそれぞれのこだわりが強く出るアイテムですよね。なので、改めてお互いの好みや、企画チームとしてこだわったポイント、実際に着用してみてどうかなど、リアルな感想をシェアできるといいなと思っています。(写真)ブラ「マヤ」
―着け心地と、体を美しく見せるライン。どちらも妥協したくなかった
cumi:まず初めにそれぞれ一押しのブラトップの話から始めましょうか。私は、マミさんと一緒に企画を担当したマヤが一番好きです。SISIのアンダーウェアがスタートする時に作ったアイテムだから思い入れもあるし、使い心地もすごく気に入ってる。
Mami:クミさんのマヤへの熱は、企画時からひしひしと伝わっていました。アンダーベルトの幅を何ミリにするかとか、細部までかなりこだわりましたよね。
cumi :そうでしたね。ブランドとして、肌ざわりと締めつけのないやわらかな着け心地というのを一番大切にしているけど、それだけじゃなくて、体が美しく見えるラインについても妥協したくなくて。それと、見えても下着っぽくない肩紐にしたかったので、どのカラーも紐は全て黒にして、なるべく細くしつつ、肌に食い込まないようなラインを探りましたよね。
Mami:ブラのストラップには丸い紐が使われていることも多いと思うんですが、私がなで肩なのもあって、ねじれて肩から落ちちゃうんですよね。それが結構ストレスで。だからSISIのブラは、肩から滑り落ちづらいようフラットなものを使いたかったんです。ただ、リボンやテープのように薄すぎるものだと食い込みやすくて跡が残ってしまったりするので、もう少し厚みがあって幅広のものがいいねというところであの紐に落ち着きました。(写真)ブラ「マヤ」とショーツ「フリーダ」
Natsuki:私もなで肩で、ブラ紐を治す仕草をあまりしたくないので、ズレにくいのはすごく嬉しいです。すっきりした形で、薄手の洋服を着ていてもシルエットを綺麗に見せてくれるので、私もマヤが好きですね。
cumi:夜もブラをつけて寝るという友人から、これまでつけて寝る習慣があってもやっぱり少し苦しさというか、締め付け感があったけど、マヤをナイトブラとして使ってみたら全くストレスを感じなくてすごく助かっているという話を聞きました。
Mami:個人的にナイトブラはしない派なんですが、もし胸が垂れないようにすることを目的として使うなら、テレサも良さそうですよね。マヤは私も好きでよく着ていますが、もうちょっとゆったり、でもホールド感もほどよくあるデザインのものがほしいなという個人的な思いで企画を進めたのがテレサで。マヤは、バストが豊かな方にとっては心許ないという声もあったのに対して、テレサはアンダーを太くして、少し脇を高くすることでホールド感をアップさせています。
Natsuki:イベントで販売する時も、お胸がある方は、安心感がある方がいいと言ってテレサを手に取ってくださいますね。あと、私はヨガの時にテレサをつけるんですけど、コットンで汗を吸ってくれて気持ちいいですし、締め付けもそこまでないので、軽い運動する時に良いですよとよくおすすめしています。
(写真)ブラ「テレサ」
―手前味噌ですけど、生地の気持ち良さでは他には負けないなって
cumi:ショーツはどうですか?私は、生理用ショーツのボクサータイプが一押しです。ウエストと足口にゴムが入っていないから、極端に言うと履いてないみたいな感じの着心地。汗をかいて痒くなる部分の締めつけがないのが本当に快適で、他のものを履けなくなりました。サニタリーショーツだけれど、普段履きできるのも良いですし、友人からもすごく好評です。実際リピート率が高いアイテムですよね。
Mami:私、生理用ショーツの防水布でかぶれちゃうことがよくあったんです。だからSISIでピリオドショーツを作ることになった時に、防水布は使いたくなくて。それでも漏れずに、いかにフィット感を出すかという部分を模索しました。他のブランドさんでもオーガニックコットンを使っていたり、防水布を使っていないタイプのショーツも増えてきましたが、SISIはブランドの運営をしているのが生地メーカーであるという強みもあって、手前味噌ですけど、生地の気持ち良さでは他には負けないなって思います。
Natsuki:私はフリーダが好きです。おへそまですっぽり隠れるハイウェストのショーツっておしゃれなものあまりないですよね。デザインより防寒重視みたいなものが多い印象がありますが、フリーダは水着みたいですごくスタイリッシュ。さっき話にでたブラのマヤやテレサと色が一緒なので、セットアップにできるのも良いんですよね。(写真)ブラ「テレサ」とショーツ「フリーダ」
Mami:私、ご飯を食べた後にお腹が出る胃下垂タイプで、ハイエストのショーツは食後ウェスト部分が食い込んだり、縫い目が当たってチクチクしたりするのが気になっていたんです。だからフリーダを作る時は、それを解消したくてサンプル制作を重ねました。フリーダの前側の縫い目は、乳癌の患者さんのように極端に肌が敏感になっている方に向けたブラで採用される仕様にしていて、内側は凸凹のない縫い目にしています。
cumi:オーバーショーツで言うと、ライフスタイルブランド「EMILY WEEK」さんとコラボレーションしたカーキのホールガーメントオーバーショーツも良いですよね。これは、元々メンズのショーツからスタートしていて、私がちょうど妊娠していた時期にこの原型のサンプルを履いていたのですが、お腹が守られている安心感はあるのに、夏でも蒸れなくてすごく快適でした。今も生理の時、お腹冷やしたくないなという時に季節問わず使っています。
(写真)「ホールガーメントオーバーショーツ」
Natsuki:最近寒くなってきたので、私もちょうど買い足したところです!意外と薄手なので、ごわごわしないのが良いですよね。
Mami:ホールガーメント(無縫製)で作るってすごく難しくて、1からこの形に編んでいくんですよ。そうすると布の無駄な切れ端も出ないので、サステナブルでもあって。私も大好きで、洗濯しすぎてペロペロになっても使い続けています(笑)。私的には、ローザが一押しです。SISIのショーツは共通して鼠蹊部の締めつけが少ないものが多いですが、ローザは足回りにはゴム入っているけど、ぐるりと一周は回ってないんです。後、この形は、足がすごい長く見えると思っていて。
cumi:一般的なショーツに一番近い形がローザですよね。平置きで見るのと着用で見るのとで印象が違うアイテムなので、モデルの着用写真を見てもらえると分かりやすいかもしれない。
(写真)ショーツ「ローザ」
―SISIの気持ちのいい素材に、補正力が加わったら最高かも
cumi:改めて話をしてみると、体の悩みや、選ぶポイントがみんなそれぞれ違っていておもしろいですね。今後また新しいプロダクトも企画していきたいですが、 こんなのほしいなっていうのはありますか?
Mami:私、裸で寝たい派なんですよ。なんならショーツも履きたくない。だからパッと着られて、それだけで寝れちゃうみたいな、アンダーウェアと寝間着の中間のようなウエアがあったらいいなって個人的には思っています。
cumi:私は年齢とともに体型も変わってきていて、やっぱりバストが下に垂れてきちゃうんですよ。だからゆるゆるのブラだと、少しだらしない見た目になりがち。締め付けないブラがいいっていうのは変わらずも、多少の補正力やホールド力がほしいなと思い始めています。
Mami:補正下着だと、お尻のたるみが気になるお年頃なので、ガードル的な補正下着もほしいですね。一般的なガードルって締め付けが強いものが多いので、着心地とホールド力の両方が備わったものがあったらいいなと思います。
Natsuki:SISIの気持ちの良い素材に、補正力が加わったら最高ですよね。
cumi:快適なSISIのアンダーウエアに慣れちゃっているので、締め付けられることにすごく抵抗感があるし、もうそっちには戻れないと思うと、ほしいものはSISIで作るしかない(笑)。みんなの本当に欲しいもの、今後の企画案にも入れていきましょう。
■ cumi / SISIFILLEブランドコミュニケーター
幼少期をインドネシアで過ごし、大学卒業後はアパレルで販売やPRなどに従事。2013年にパノコトレーディングに入社し、2015年シシフィーユの立ち上げを担う。現在はサンフランシスコベイエリアに暮らし、人と人とのつながりやコミュニティーにフォーカスすることをライフワークとし、ブランド内外でイベントやPOP-UPの企画等に携わっている。
■ Mami / SISIFILLE WEB/EC
美術大学を卒業後、設計会社に勤務。退職し、世界26カ国を周遊、その後カナダで暮らす。帰国後、オーガニックコットンを通じた嘘のないものづくりに感銘を受け、2018年シシフィーユの運営会社であるパノコトレーディングに入社。現在はニュージーランドを拠点に、WEBサイト運営等に携わる。
■ Natsuki / SISIFILLE SALES
大学で環境デザインを専攻。卒業後、大手百貨店に入社し法人営業やECサイト運営を経験。学生時代から興味があった環境や人権問題に取り組みたいという想いから、2024年パノコトレーディングに入社。現在はシシフィーユの企画営業、生産管理を担当し、POPUPイベント等では製品の販売を行う。
Photo:Pai Miyuki Hirai(No.3,7)※Edit by SISIFILLE
Text&Edit : Nao Katagiri
Direction:cumi