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中医学で考える月経との付き合い方 ー体質に沿った養生法と薬膳食材ー 藤井愛さん

自らの不調をきっかけに中医学と出合い、現在は中医薬膳営養師として活動する藤井愛さん。ワークショップや講座を通じて季節や体調に合わせた養生法を伝え、女性の心身を暮らしの中の身近なところからサポートしている藤井さんに、身体が変化しやすい30~40代をすこやかに過ごす秘訣を教えていただきました。月経の症状を4つのタイプに分けて考える、体質ごとの養生法とおすすめの薬膳食材もご紹介します。

中医学ってどんなもの?

中国の思想や哲学をもとに古代から発展してきた中医学を簡潔に説明することはとても難しいのですが、あえて一言で表すなら「バランスの医学」だと思います。例えば、私たちの身体は、五臓(肝・心・脾・肺・腎)と六腑(小腸・大腸・胃・胆・膀胱・三焦)が互いにバランスをとることで成り立っています。そして、そのバランスが良く働いている状態を“健康”と捉えます。ですが、そのバランスを取り続けることは簡単ではありません。イメージするなら、ロープの上をずっと綱渡りで歩いていくようなもの。健康な状態を保つには日々心身の声を聞き、ケアすることが必要です。汗をかいたら水分を補う必要があるように、今身体に何が足りていないのか、逆に何が足り過ぎているのか。そのバランスを考えて、補ったり、排出したりしながら身体を整えることが中医学の基本となります。

不調を持ち物にしない

30〜40代の女性と話をしていると、頭痛や不眠といった小さな不調を当たり前のように抱えている人がとても多いことに気がつきます。今はやり過ごすことができる不調でも、それが10年積み重なれば大きな病となってしまうことも。プチ不調は放置せずに、すぐにケアするようにしましょう。女性特有の悩みは、冷えと運動不足からきていることも多いです。日光を浴びること、しっかり体を動かすことを基本とし、漢方やお灸、食養生などのセルフケアも取り入れてみてください。面倒に感じることもありますが、どんどん試して自分に合うものを知ることが不調を手放す一番の近道になります。

あなたの月経はどのタイプ? 症状別月経タイプを知ろう

中医学では、女性は35歳を過ぎると、五臓の「腎」の機能が徐々に衰え始めると考えられています。中医学でいう「腎」とは、簡単に言うとエネルギーを蓄える場所。プレ更年期と言われる30代後半から40代前半は「腎」が弱ることでさまざまな不調を起こしやすく、身体の変化に悩む声を多く聞きます。月経時の不調もよくある相談のひとつです。中医学的には、「滞ることは、すなわち痛む」と言われ、生理痛は、「血」のめぐりが滞っている証拠(瘀血・オケツ)と考えられています。「血(けつ)」のめぐりが滞ると、痛みがでたり、経血にレバーのような塊が混じったり、子宮筋腫や子宮内膜症を引き起こす可能性がでてきます。そのほかにも身体の冷えや、体質的にパワーのないタイプ、ストレスタイプなど、さまざまなタイプに分類することができます。今回は、主に月経を4つのタイプに分けて紹介しました。どの症状が自分に当てはまるかをチェックして、体質ごとの養生法とおすすめの薬膳食材を暮らしに取り入れてみてください。自分の体質や状態を知ることで、月経の不調を取り除いていきましょう。

瘀血(おけつ)タイプ
体内の血の巡りが悪い

(症状)
生理痛の痛みが強く、刺すような痛みがあり、出血量が多いです。
レバー状の塊が経血に混じっていて、くすんだ赤黒い色。

(養生法)
子宮筋腫や卵巣嚢腫になりやすいタイプなので、適度な運動を心がけ、血を巡らせる食べ物を取り入れると良い。

(おすすめ薬膳食材)
玉ねぎ、らっきょう、酢、黒キクラゲ、秋刀魚、イワシ、ブルーベリー、納豆、甘酒、当帰

(写真)婦宝当帰膠:補血と言って女性にとって大切な血(けつ)を補う「当帰(とうき)」を中心に、元気を補い潤いを与えてくれる生薬が配合されたシロップタイプの漢方薬。生理中、その前後はもちろん、冷え性の人にもおすすめ。

陽虚(ようきょ)タイプ
身体全体や子宮がとにかく冷えている

(症状)
経血に塊が出ることもある。
冷えると生理痛が悪化し、温めると楽になる。
生理痛では締め付けられるような痛みがある。
生理の周期は遅れやすく、日数は長め、顔色が青白い特徴。

(養生法)
冷えることで血流が悪くなるので体を温めて血行を促すようにする。三陰交にお灸をするなどし、夏の暑い間でも冷房に当たり過ぎないようにし、腰回りを冷やさないような服装を心がける。

(おすすめ薬膳食材)
生姜、シナモン、胡椒、にら、玉ねぎ、胡桃、えび、羊肉、龍眼肉

気血両虚(きけつりょうきょ)タイプ
普段から疲れやすくパワーが足りない

(症状)
気や血が不足していたり、腎のパワーが落ちていたりすると、子宮に充分な栄養を送れなくて痛む。痛み自体はそれほどひどくはないが、身体が重だるく、疲れると生理痛が悪化します。経血は色が薄くて水っぽいことが多いです。生理後半や生理後に痛みを感じる事が多い。

(養生法)
生理中は特に、無理をせず、過密スケジュールにならないように気をつける。疲れて夕食抜きで寝てしまうと益々悪化するため、手軽に食べられるお粥や、うどんなど消化のよいものを摂るなどする。

(おすすめ薬膳食材)
生姜、はと麦、山芋、大豆、骨付き鶏肉、ブロッコリー、キャベツ、豆乳、枸杞、棗

(写真)柘榴de檸檬:女性ホルモンを整え、老化に関わる五臓の腎の働きをよくしてくれる柘榴。野草の酵素もたっぷり含まれていて、甘酸っぱさが身体を潤してくれます。

気滞(きたい)タイプ
気の巡りが滞り、月経前からイライラや鬱症状になりやすい

(症状)
生理前からお腹や腰が張って痛み、緊張やストレスなど、環境の変化で自律神経が乱れると、気の巡りや血流が悪化し痛みが増す。生理前に頭痛や腹部など痛み出して、生理が始まると楽になる。

(養生法)
生理前は特にストレスの影響を受けやすい時期なので、生理1週間前からは特にリラックスして過ごせるように意識しましょう。マッサージやエステ、鍼治療を生理前に受けるのもおすすめです。自分なりのストレス解消法で気を巡らせると良い。不規則な生活が原因の事も多いです。

(おすすめ薬膳食材)
三つ葉、香菜、パセリ、春菊、セロリ、柚子、グレープフルーツ、ジャスミン、玫瑰花

■  藤井愛 / 中医薬膳営養師
ワークショップなどを通して、漢方や薬膳などを取り入れた女性の心や身体との付き合い方や、養生の世界を初心者にもわかりやすく提案している。風間ゆみえさんが主宰するオンラインウェルネスコミュニティ『ROOMYS』にて中医学の講師も担当。

instagram: @aiai_fji
HP:Five Tastes of Study

Text&Edit : Nao Katagiri
Photo : Nishitani Kumi
Interview:cumi

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